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Statement on Cultural Appropriation - 和訳

Cultural Appropriation (文化の私物化)とは、民族の文化が起源となるデザインモチーフを、その文化を十分に紹介せず、そして許可を得ずに使用することです。アメリカ先住民族への虐殺の歴史があるアメリカにおいては特に、アメリカ先住民族の文化の私物化は民族への被害を深め、そこにあるべき真の理解やコミュニケーションを妨げるものです。


Coral & Tuskは過去に、アメリカ先住民族の文化が起源となるモチーフをデザインに使用したことがありました。それは後に私たちの心の中につっかえたような思いとなり、和解に向けて取り組まなくてはいけないと認識するようになりました。和解のプロセスを通じて、文化の私物化がアメリカ先住民族のアーティストやコミュニティーへの被害を深める行為であることをより深く学ぶことになりました。私たちは今深く反省し、アメリカ先住民族コミュニティーに心よりお詫びいたします。


和解への取り組みの1つとして、モチーフの起源となる民族と繋がる団体への寄付を始めました。(団体のリストはこちらです。) アメリカ先住民族コミュニティへの継続的な寄付に加えて、これからも続く取り組みで得る知識を、ウェブサイト上で共有していきたいと思います。


より多くの人がCultural appropriation (文化の私物化)がもたらす被害を学び、理解し、そしてもし私たちと同じような境遇にある人がいたならば、これをきっかけに行動してくれる事を願っています。その新しいチャプターの始まりを楽しみにしています。


*このブログは”Statement on Cultural Appropriation - An Open Apology”を日本語で要約したものとなります。今後、私たちの取り組みに関する内容の和訳をより充実させ、このブログ内で共有していきます。私たちのアドバイザーとなってくれたアメリカ先住民族を祖先に持つAdrienneに、心から感謝をいたします。Adrienneのメッセージ「なぜ和解が大切なのか?」の日本語訳は以下となります。

 

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「なぜ和解が大切なのか?」

 

和解は扱いにくい課題かもしれません。学び、理解し、そして心を開くことが必要な、比較的新しい試みです。 しかし問題を脇に置き、何事もなかったようにする時代は過ぎ去りました。この国で依然として日常的に行われている多くの人種的不公正に、目覚めさせられつつあります。 ジョージ・フロイドの殺害は、多くの人にとって目覚めとなる呼びかけでした。しかしそれは今まであらゆる抑圧と戦い続けた人々や、毎日のように抑圧を受ける人々にとっては、現実が露見されたに過ぎません。 なぜなら、私たちが小学校で学ぶ歴史は、恥ずべき史実がぼやかされ、いまなおあらゆる抑圧が起こり続けることを可能にしているからです。 よく言われることわざがあります。「歴史について学ばなければ、それを繰り返す運命にある。」私たちは歴史について、学ばなくてはなりません。

 

私の仕事は、先住民族ネイティブアメリカンの人々の公平性に焦点を当てることです。 先住民が共有する地域の歴史、生活様式、そして多くの人が知らないこの国の植民地化の過程で起こったトラウマについて人々が学ぶ事ために努めてきました。 非常に多くの凶悪な政府の政策、故郷からの強制退去、バッファローなどの食糧源の虐殺、そして「合衆国の建国」の間に先住民がさらされた一方的な戦争がありました。 私たちの今の教育システムにおいては、「The Trail of Tears」について学んでいればまだ良い方です。なぜ今も多くの人種的不公正があるのか理解するためには、もっと学ぶべきことが多々あるのです。

 

公平性と和解についての話の中で「この国では誰もが平等な機会を持っている。*ブーツのストラップは自分でとめなければならない。」という格言を何度も耳にします。 それは一部の人には当てはまるかもしれませんが、実際にはすべての人に当てはまるわけではありません。 一つには、ネイティブアメリカンはブーツではなく、Makizinan(モカシン)を履いていました。 いつの日か、この国にいる私たちが一緒になり、深く理解することを願っています。 少なくともそれを認めることができれば、多くの人にとっては癒しとなるでしょう。 

*「自力で苦境を乗り越えよ」の比喩

 

現在アメリカと呼ばれているこの土地の先住民は、多くのことを奪われ、失いました。寄宿学校とは実際に起きたことです。そこで私の曽祖父母は家族のことを忘れさせられ、自分たちの言語を話すと殴打され、伝統的な服を着ることを禁止され、民族の文化的なお祈りをすることを禁じられました。これらの政策は、リチャード・プラット将軍が「インディアンを殺し、人を救う」という言葉を装って制定されました。先住民族のネイティブアメリカンに対する米国政府の政策は、この特定に焦点を当て作成されました。先住民族のネイティブアメリカンは、1924年に「市民権が付与され」、1962年に50州すべてが投票を許可するまで、この国で権利を保持していませんでした。民族の宗教が公然と自由に実践されることができたのは1978年になってからでした。同じ権利をもっていない先住民は、ブーツのストラップを自分でとめることはできなかったのです。

 

権利を与えられず、真実や言語を全て忘れるよう教えられ、自身の文化は不聖であると教えられてきた世界のなかで、先住民のデザイン、アート、言語、ストーリー、名前、そして尊厳は、隠すことを余儀なくされ、殴打や虐殺の中で守り、取り戻した、先住民にとって神聖なものです。それを先住民族のルーツを持たない人々がインスピレーションやアイデアとして使用する。汚い、タブー、不聖、間違った存在と扱われていたものをです。先住民がモカシンを履くことを許されてなかったのに、先住民族のルーツを持たない人々が、民族の言葉を会社名にし、モカシンを売り多くの富を生み出す。これは間違っており、謝罪に値するものです。真に理解し、何らかの形で修正するに値します。

 

インスピレーションは、アーティストが日々積み重ねてきたものです。 私たちは学校で情報源を記載するように教えられます。アートの世界でも同じことをするべきです。 音楽の場合、誰かがトラックをサンプリングすると、未許可の場合は、使用料を支払わされることになります。 これはCultural appropriation(文化の私物化)が与える被害を理解するための1つの方法だと思います。

 

文化の私物化や流用は時にネイティブアメリカン文化の空想的なアイデアから発生します。 例えば子供の頃にうわべだけ学んだ「感謝祭」のこと。ディズニーの「ポカホンタス」を観て浮かんだアイデア。より詳細なアメリカの先住民の歴史から来るかもしれません。どちらにしても、文化の私物化は様々な点において有害です。上で述べたように、多くの先住民族の遺産は歴史上決して祝われておらず、ほとんど非合法化されていました。先住民族は、自分自身になることも、これらのデザインを使って祝うことも許されませんでした。生き残ったデザインの多くは、民族のシステム、精神的な理由や部族間同士の認識のためのものでした。それは美しく、目的を持っていました。先住民族式の髪飾りを音楽イベントのコーチェラで見かけたり、ティピーがピクニックに使用されるのを見ると、先住民は深い憤りを覚えるかもしれません。頭飾りは先住民が戦士や指導者のために用いたものです。ティピーは生き残るために、そして家として、先住民が創意工夫して建てたものです。それが「キュートでエッジの効いたもの」として市場に出回っているのは、私たちがアメリカの歴史をほとんど知らないことを示しています。

 

私たち先住民族は、直面してきた残虐行為についての理解がほとんどないことを目の当たりにしてきました。それゆえ、謝罪と和解の取り組みが容易ではないことを知っています。でもそれは必要であり、やるべきことなのです。

 

もしアメリカ先住民に対し文化の私物化をしていたならば、それを認めること。そして、先住民に許可のない製品の生産を止めること。そのようなアートを作るために先住民のアーティストを雇うこと。先住民のコミュニティをサポートする為に、彼らのアートを購入すること。もし過去にアメリカ先住民に対し文化の私物化をしていたならば、謝罪し、アメリカ先住民族が依然として受けている被害を修復するために活動する先住民主導の組織を支援することで、その間違いを和解させることができます。多くの先住民は未だに奪われた文化と母国語を取り戻そうとする厳しい段階にいます。それ以外にも、居留地に置かれ、伝統的な食料源を根こそぎにされながらも、アメリカ先住民の経済的、社会的、そして肉体的な幸福を支援するために働いています。

 

先住民族のルーツを持たない多くの企業が文化の私物化により多くの富を得ています。それは時に先住民に与える被害を意図せずに行っているのです。この間違いを正し、和解することにより得られる癒しが、人々を、そしてこの国を成長させます。 それはすべて教育と理解から始まるのです。

 

Miigwech (ありがとう)

 

Adrienne Benjamin